【会社を辞めて丸8年経った私が、いまだに法人化していない理由】
独立・副業問わず、何らかの事業を興した人であれば誰しも、法人化について調べたことがあるのではなかろうか。
私が2012年1月に会社を辞めて個人事業主として独立し、今月で丸8年が経つ。この8年の間に法人化しようとは思ったことは幾度かあったものの、その度に思い留まって個人事業主(フリーランサー)の身分を貫いてきた。
それはなぜか。
一言でまとめると、「法人は面倒な手続きや出ていくお金が多い」からである。
個人事業主が法人なりを検討する年商の目安は、800万~1000万と言われている。しかし、この8年間個人事業主として活動しながら多方面から聞いた意見を総合すると、年商2000万以上に達するまでは、わざわざ法人化するメリットはないと思う。
逆に、個人事業主でいることのメリットは、こんなところだろうか。
・なんといっても自由度が高いこと。
・自宅を事業所として登録しても、プライバシーが守られること。
・会計処理が、自分でなんとかできること。
・固定費が少ないこと。
・無料で事業届が出せること。
・法人と比べると、面倒ごとが少ないこと。
常に現場のプレイヤーとして、とにかく自由に動き回りたい私としては、個人事業主は理想の環境である。
ただし、個人事業主の身分では法人にかなわない点が1つだけある。
それが社会的な信用力を得られることだ。
たとえ年商が800万~1000万に達していなくても、今後の取引のために社会的信用が必要とされる職種であれば、最初のステップでまよわず法人化しておくべきであろう。
特に、不特定多数の信用を得るためには、法人の看板は必須だ。
目の前の手続きの煩雑さや節税効果に惑わされることなく、自分の事業に必要なスタイルを構築しておくことが、長期的な視点で起業を成功に導くポイントだと思う。